ライクキッズ(6065)の決算資料をまとめてみた。

6月9日発表のライクキッズ(6065)の決算資料を1〜2分で読めるようにまとめてみました。
まずは、損益計算書から見ていきます。

当連結会計年度における売上高は229億66百万円(前年同期比11.8%増)
営業利益は6億1百万円(同27.5%減)
経常利益は26億3百万円(同5.3%減)
親会社株主に帰属する当期純利益は18億9百万円 (同9.3%減)

では、セグメント別に見ていきます。

受託保育事業

受託保育事業においては、企業・病院・大学等が設置する保育施設を受託運営しているが、2017年4月の契約更新分から毎年契約を見直しており、全体の受託数は減少したものの、多くの施設で適正な利益での契約更改が成功した結果、減収増益となった。また、従業員様向けに企業が設置する事業所内保育施設の運営受託に注力。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は37億22百万円(前年同期比4.1%減)、営業利益は3億36百万円 (同9.2%増)

公的保育事業

公的保育事業においては、立地等の条件面でも保育の品質においても利用者様に選ばれ続ける認可保育園や学童クラブ等の新規受注と開設に注力。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は192億44百万円(前年同期比15.6%増)、営業利益は14億円(同6.7%減)。 期初の計画どおり、主に、認可保育園における売上に計上する運営補助金の加算額が前年同期より約90百万円減少したこと、認可保育園の新規開設が通期で22ヶ所とライクアカデミー株式会社設立以来最大数となったことに対し人件費や開設コストが増加したこと等により、増収減益となりました。

次に財政状態について見ていきます。

当連結会計年度末の資産については、246億3百万円(前期末比61億62百万円増)
流動資産については、88億88百万円(同26億88百万円増)。これは、主に現金及び預金が前連結会計年度末比で15億68百万円、受取手形及び売掛金が4億95百万円、未収入金が6億46百万円増加したため。
固定資産につきましては、157億15百万円(同34億74百万円増)。これは、主に公的保育事業における新規施設の設備投資のために有形固定資産が増加したため。

当連結会計年度末の負債については、164億47百万円(同43億60百万円増)
流動負債は79億30百万円(同22億36百万円増)。これは、主に短期借入金が17億50百万円、1年内返済予定の長期借入金が5億30百万円増加したため。
固定負債については、85億16百万円(同21億23百万円増)。これは、主に長期借入金の借入により12億66百万円、長期リース債務が6億30百万円、資産除去債務が1億63百万円増加したため。

当連結会計年度末の純資産については、81億56百万円(同18億2百万円増)。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益が18億9百万円生じたため。

次にキャッシュフローについて見ていきます。

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15億68百万円増加し、当連結会計年度末の残高は53億59百万円。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおり。


営業キャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は16億85百万円(前期比29.6%減)。これは主に税金等調整前当期純利益25億33百万円によるもの。

投資キャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は36億28百万円(同30.8%増)。これは主に認可保育園の新規開園に関する有形固定資産の取得による支出31億43百万円によるもの。

財務キャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は35億11百万円(同378.0%増)。これは主に短期借入れによる収入が17億50百万円、長期借入れによる収入が29億円、長期借入金の返済による支出が11億3百万円生じたため。

次に今後の見通しについて見ていきます。

今後の見通しにつきましては、これまでの企業・病院・大学等が設置する保育施設の受託運営と認可保育園や学童クラブ等の公的施設の運営において培った高品質の保育サービスをより多くの方へ提供すべく、総合人材サービス事業を営むライクスタッフィング株式会社やライクワークス株式会社との連携により得られる保育士の確保力と就業フォロー力、事業所内保育施設の設置を検討する事業者様の人事部門とのパイプを強みに、受託保育事業においては適正利益での事業所内保育の受託運営を、公的保育事業においては認可保育園・学童クラブを中心に新規開設に注力してまいります。
しかしながら、運営だけでなく建設の観点からも、新型コロナウイルス感染症の影響を注視しながら、安全に配慮した事業拡大を進めるため、前期までの認可保育園の新規開設の20ヶ所ペースまでには至らないと見込んでおります。
以上より、翌連結会計年度(2021年4月度)の連結業績見通しにつきましては、売上高261億23百万円(前年同期比13.7%増)、営業利益4億87百万円(同19.1%減)、経常利益は19億15百万円(同26.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益13億78百万円(同23.8%減)を予想しております。
なお、上記の業績予想は本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる結果となる可能性があります。(決算短信原文まま)

決算資料を読む限り、あまり良くない決算ですね。
増収ではあったものの、減益となってしまいました。計画通りだった旨が決算資料に記載されていましたが、決算においてポジティブサプライズがなかったことは残念ですね。
また、次期の業績見通しについても減益を見込んでいおり、決算におけるポジティブサプライズはないように思われます。

しかしながら、ライクキッズはライクに買収(1株当たり1005円で)される旨発表があったため、明日の相場ではストップ高になると思われます。(6月9日時点の株価は772円)

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