カシオ計算機(6952)の決算資料をまとめてみた。
5月22日発表のカシオ計算機(6952)の決算資料を1~2分で読めるようにまとめてみました。
まずは、損益計算書から見ていきます。
当期の売上高は、コンシューマが2,450億円、システムが301億円、その他が55億円で2,807億円。
時計は「G-SHOCK」の特に中国・その他新興国地域における販売好調、またGメタルの
ラインアップ拡大がけん引し、事業全体を押し上げたが、第4四半期は新型コロナウイルス
感染症の影響により、一般時計を中心に一時的に大幅減速。楽器は、「Slim&Smart」モデルの好調により増収。電子辞書は、需要期における学校での販売会延期等の影響により売上計上が翌期にずれ込んだことで減収。また、システムはプロジェクターが市場環境激化により減収。
損益については、営業利益は、コンシューマが390億円、システムが△27億円、その他が3億円、調整額が△75億円で290億円。
時計は収益性の高い製品の販売が好調に推移し高収益性を維持、楽器は「Slim&Smar
t」モデルの好調を受け収益性が向上した一方、システムはプロジェクターの販売不振等により
赤字。
また、経常利益は284億円、親会社株主に帰属する当期純利益は175億円、1株当たり当
期純利益(EPS)は72円23銭。
次に財政状態についてみていきます。
当期末の総資産は、受取手形及び売掛金の減少などにより、前連結会計年度末比234億円減
少の3,341億円
純資産は、前連結会計年度末比90億円減少の2,025億円となり、その
結果、自己資本比率は前連結会計年度末比1.4ポイント増の60.6%に上昇。
次にキャッシュフローを見ていきます。
営業キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは330億円の収入
投資キャッシュフロー
投資活動によるキャッシュ・フローは16億円の支出
財務キャッシュフロー
財務活動によるキャッシュ・フローは249億円の支出
上記の結果、当期末における現金及び現金同等物は1,343億円。
次に配当についてみていきます。
当社は、株主の皆様の利益を維持・拡大することを重要な経営課題と位置付けており、安定配
当の維持を基本に、利益水準、財務状況、配当性向、将来の事業展開・業績見通しなどを総合的
に勘案した上で、成果配分を決定。
上記方針を踏まえ、1株当たりの期末配当については、業績などを勘案し、22円50銭といたしました。この結果、当期の1株当たりの年間配当金は、既に実施しております中間配当金22円50銭と合わせて、45円。
次に今後の見通しについてみていきます。
現段階において新型コロナウイルス感染症拡大が業績に与える影響を合理的に算定することが
困難なことから、2021年3月期の連結業績予想については、未定としております。
今後、業績への影響を慎重に見極め、合理的な業績予想の算定が可能となった時点で速やかに
公表いたします
決算資料を見る限り、コロナの影響による4Qの収益の悪化が通期の業績を大きく押し下げた印象です。
4Qに限って言えば、純利益は赤字となってしましました。
しかしながら、キャッシュフローは全く問題なさそうなので、すぐに会社が傾くといったことは全くなさそうです。
コロナが収束まで1~2年近くかかったとしても生き残れそうな印象を受けました。
期末配当も減額せずにそのままとしたことから、安心感により一時的な買いが入るかもしれませんね。
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