ミクシィ(2121)の決算資料をまとめてみた。

5月15日発表のミクシィ(2121)の決算資料を1~2分で読めるようにまとめてみました。
早速損益計算書から見ていきます。

損益計算書(四半期)
損益計算書(累計)

当連結会計年度の売上高は112,171百万円(前連結会計年度比22.1%減)
営業利益は17,165百万円(前連結会計年度比58.2%減)
経常利益は16,933百万円(前連結会計年度比58.8%減)
親会社株主に帰属する当期純利益は10,724百万円(前連結会計年度比59.6%減)

では、セグメント別に見ていきます。

事業別業績

エンターテインメント事業
エンターテインメント事業は、スマートフォンネイティブゲーム「モンスターストライク」を主力として収益を上げる一方で、スポーツ領域に先行投資を行っている。
「モンスターストライク」の売上高は、ARPUの低下等により前連結会計年度と比較して減少しているが、人気IPとのコラボ等の影響もあり、期初の業績予想を上回る結果。その他、株式会社セガゲームスより譲り受けたスマートフォンネイティブゲーム「コトダマン」が成長軌道に乗るなど、「モンスターストライク」以外のサービスの収益化も推進。
スポーツ領域では、プロスポーツチーム経営、公営競技関連事業への投資を行っている。プロスポーツチーム経営については、2019年10月に株式会社千葉ジェッツふなばしを子会社化。公営競技関連事業については、前期子会社化した株式会社チャリ・ロトに加え、2019年11月に株式会社ネットドリーマーズの全株式を取得し、共同で新たなサービスの開発を進めている。
この結果、当事業の売上高は107,218百万円(前連結会計年度比22.6%減)、セグメント利益は31,569百万円(前連結会計年度比38.8%減)

ライフスタイル事業
ライフスタイル事業では、SNS「mixi」、家族向け写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」、サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo」を中心に各種サービスを運営。「家族アルバム みてね」は、2019年4月に従来のサービスよりも利便性を向上した月額課金制のプレミアムサービスを開始し、また、2019年10月に子会社化した株式会社スフィダンテと共同で「みてね年賀状」の提供を開始するなど、マネタイズの強化を行っている。
この結果、当事業の売上高は4,954百万円(前連結会計年度比8.7%減)、セグメント損失は675百万円(前連結会計年度はセグメント損失1,690百万円)

次に財政状態を見ていきます。

当連結会計年度の財政状態は、資産については流動資産146,119百万円(前連結会計年度末比14,704百万円減少)となり、主な要因としては、固定資産取得及び有価証券取得による現金及び預金の減少があげらる。

固定資産53,859百万円(前連結会計年度末比21,728百万円増加)となり、主な要因としては、子会社の新規取得によるのれんの増加があげられる。

負債については、流動負債13,759百万円(前連結会計年度末比1,311百万円増加)となり、主な要因としては、子会社の新規取得による前受金及び子会社の短期借入金の増加があげられる。

固定負債5,280百万円(前連結会計年度末比3,764百万円増加)となり、主な要因としては、子会社の長期借入金の増加があげられる。

純資産180,938百万円(前連結会計年度末比1,947百万円増加)となり、主な要因としては、利益剰余金の増加があげられる。

次にキャッシュフローを見ていきます。

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて18,990百万円減少し、125,427百万円
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおり。

営業キャッシュ・フロー
営業活動により獲得した資金は17,792百万円(前連結会計年度は18,113百万円の獲得)。これは主
に、本社移転による減価償却費が1,482百万円、当第4四半期会計期間の売上増加による売掛金が4,371百万円増加したこと及び、法人税等の支払による減少2,170百万円があったものの、税金等調整前四半期純利益が15,996百万円となったことによるもの。

投資キャッシュ・フロー
投資活動により使用した資金は30,683百万円(前連結会計年度は10,811百万円の使用)。これは主に、有形固定資産及び投資有価証券の取得による支出13,927百万円、連結範囲の変動を伴う子会社株式の取得による支出15,825百万円によるもの。

財務キャッシュ・フロー
財務活動により使用した資金は6,085百万円(前連結会計年度は19,079百万円の使用)。これは主に
子会社の長期借入れによる収入2,486百万円があったものの、配当金の支払い8,663百万円があったことによるもの。

次に今後の見通しについてみていきます。

イブエクスペリエンス領域、スポーツ領域、メディア領域、ウェルネス領域を事業領域として事業投資を行ってまいりましたが、改めてエンターテインメント事業を注力事業と位置づけ、「モンスターストライク」の収益規模の維持拡大、スポーツ事業の収益成長を最重要事項とし、より経営資源を集中していく方針といたしました。
「モンスターストライク」の収益維持拡大の方針といたしましては、10年たっても愛されるブランドであり続けることを目標に、ゲーム企画、マーケティングおよびメディアミックス施策をより綿密に連携し、ゲームの再活性化に取り組みます。加えて、外部IPとのコラボを通じ、収益のアップサイドを狙っていきたいと考えております。また、これら恒常的な施策の積み重ねに加え、モンストの本質的価値を体現する新しいゲーム体験の提供を行うことで、業績の回復を図ってまいります。しかしながら、次期計画としましては、上記施策等の影響を保守的に見積もり、これまでの売上減少傾向も加味したうえで、減収の計画としております。
スポーツ事業については、我々がエンターテインメント事業で培ったノウハウを活用し、子会社であるネットドリーマーズ、チャリ・ロト等の成長加速および共同事業開発を推進することで事業の拡大を図ってまいります。子会社の売上成長を見込む一方、共同事業開発に係る初期投資を見込んでおります。
その他のサービスにつきましては、全体の利益を鑑みて一定の投資は行うものの、市場環境の変化等により成長戦略が描けなくなった事業については早いタイミングで撤退等の判断をしていくなど、引き続き選択と集中を進めてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症による当社業績への影響としましては、主にスポーツ事業の売上減少を次期連結業績見通しに織り込んでいますが、新型コロナウイルス感染症の経済社会に対する影響が今後さらに拡大し、長期化した場合には、業績に影響を与える可能性があります。
上記の影響などを織り込んだ結果、連結売上高は1,000億円、連結EBITDAは150億円、連結営業利益は110億円を見込んでおります。(決算短信原文まま)

決算資料を読む限り、厳しい結果となりました。
前期に比べ売上高は20%以上、利益は60%近く減少しました。巣ごもり銘柄としてある程度の健闘すると思われましたが、残念な結果となりました。

また、次期についても一層の減収減益を見込んでおり、市場はこれをネガティブにとらえそうです。
今後も、モンスターストライクに大きく頼った事業計画となっており、良い意味で計画を裏切るような決算は期待できないと思われます。

今回の決算を受け、週明けの株価はネガティブな反応を示しそうですね。

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